日曜日。曇りのち雨
うって変わって日曜日。空はどんよりしている。予報も雨だ。予定では、大学時代のバイト仲間大勢で、昼から千葉で花見をする予定だったのだが、「中止」と連絡が入る。外も寒いし。しかし、「じゃあカラオケでもするか」と、予定通りの時間に集まることにする。
駅についた。めちゃくちゃ寒い。冬以上に寒い。早くカラオケ屋に入りたい。 電話をし、どこにいるのか確かめる。「SLのある公園にきて」 との返事。
「公園・・?カラオケじゃないのか?」
まさか・・の思いを抱きつつ、指定された公園へ向かうと、確かに一応桜の咲いている公園に、ビニールシートを敷いてビールを飲んでいる集団が。
「まじー?!早く室内に入ろうよー・・」と心の中で思ったが、ビールが用意されてることもあり、一応座ってみる。
ヒッチコックか?!ハト攻撃
一応4月なのでコートとかそんなに厚くないし。すぐ部屋に入ると思ってたし。しかしそれは全員そうだったらしく、みなこのスキー場のような気温の中、外で飲むような格好ではない。でも飲んでいる。振るえながらビールを飲む。しかしつまみがない。一応、どういうわけか和菓子を持ってきていた私は、それを出す。「寒いから血糖値をあげよう」と言って皆それを食べる。
ハトが近くにいたので、ちょっとお菓子をやってみる。と、みるみるハトが大量に集まってきた。面白くなって手の上であげてみたら、手に何羽も乗っかってきた。だんだんエスカレートしてくるハト。もうお菓子がなくなっても執拗にやってくる。もうすごいことになってきた。ヒッチコックみたいだ。 |
寒々しい公園。 |
しばらくするとつまみの買出し部隊が戻ってくる。が、ハトがいるので、フタをあけられない。フタで隠しながら、授業中に隠れて早弁をするかのごとくつまみを食べる。
つーか、めちゃくちゃ寒い。
そして寒いだけならいいのだが、ついに雨も降ってきた。
しかしつまみと追加の酒を買ってきたばかりなので、これは消費しよう、と、傘をさしつつ花見は続ける。 |
傘をさしてもやりつづける |
ゲームをして気をまぎらわす
あまりにも寒くてハトたちも動かなくなってきた。当然だけど、他に花見をしているグループなんていない。たまに通りかかる人たちはこっちを見てわらっている。うーむ、バカかなあ・・。でも、最初はすぐやめようよー、と思ったけど、だんだんなれてきたというかどうでもよくなってきた。
とはいえ寒いのはいつまでたっても寒かったので、ゲームをすることにする。
「寒いと言ったら10円にしよう。そして罰金がたまったら、カラオケに行こう」
「よーし!」
「あと、英語を使ったら罰金」
「英語は・・カタカナも?」
「カタカナも」
と、なんだかへんてこりんなゲームがいつのまにかスタートした。
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ハトだって寒いっす |
しかしこれ、寒いはともかく、英語を使わないで会話というのはどれほど難しいことか。つい使ってしまうのはもちろん、言い換えられないような言葉もいっぱいあるものだ。それにしても気を抜いたとたんつい使ってしまう。
(「ソフト」の話をしようとして)
「小さい柔らかい会社って・・・なんて言えばいいんだ?」
「うーん。他にないだろう。リンゴと対比する会社だよね。」
「柔らかい、というのは他に言い方ないよね」
「うーん、無いかもね。ないね。どうしよう。それを他のことばに言い換えようとしても全部英語になってしまうなあ。」 |
他のグループはいない。 |
(「インターネット」と言おうとして)
「世界にはばたく・・」
そう、気をつけてしゃべっているときは、カタコトっぽくはなっても英語を使ってしまったりはしないのだが、気を抜いた瞬間にどんどん出る。
「ついNGワード言っちゃうよね」
「ボキャブラリーがいかに英語で成り立っているか」
どんなのがあったか忘れたが、とにかく会話するのも大変だった。というか、作者は喋るたびにどんどんNGワードをつい出してしまい、罰金のほとんどは作者の出資であった。
この罰金がたまるまで続けようと思ったけど、いい加減雨もどんどん強くなってきたので、観念してカラオケに移動することにする。
ビニールシートをどかすと、そこの部分だけ乾いた地面が出てきた。周りはすっかりぬれている。
もうここまで頑張ったんだ。もういいだろう。しかし誰に強制されたわけでもないのにみんななんでこんな我慢しながら飲んでいたんだろう。。 |
座っていたところだけが
乾いている。 |
ラストは久々の乗り越し選手権にて締める。
カラオケに入ると、すごく暖かい。暖かいって、幸せなことなんだなー、と実感。ああ、すばらしい。
ここで数時間歌ったあと、居酒屋へ移動。で、多分21時頃まで飲む。そこで解散。部分部分ではそんなに飲んでいないつもりだったが昼からずーっと飲んでいるので、私も含め、皆それぞれ酔っぱらっていたようだ。
というか、久々に、乗り越し選手権をしてしまった。津田沼から東京方面へ登り電車に乗らなきゃいけないのだが、気がつくと逆の方向へ思いっきりいった佐倉だった。幸い早くまだ電車があったので無事に帰れたが。
それにしても駅で私と最後に分かれた目撃証言によると、きちんと登りホームへ向かったとのことなのだが。うーむ。登りを待っていてもこなくて、下りに乗っちゃったとか?。ほんとかよ。でもありえる。
まあ、ウキウキ成分を吸って、久しぶりに本領発揮した作者なのでした。
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